Special Feature 特集

弾塑性モデル

COMSOL Multiphysics® は固体力学解析に適した有限要素法を実装しており、複雑な構造物や機械部品に生じる応力・ひずみ分布を高精度で評価できます。金属材料の有限要素法解析では、材料挙動を忠実に再現する弾塑性構成モデルが解析精度を大きく左右します。
連続体力学の枠組みでは多様な弾塑性構成モデルが提案されていますが、COMSOL Multiphysics® には降伏面内を純粋に弾性体とみなす「古典弾塑性モデル」(等方硬化、移動硬化、混合硬化など)が標準で搭載されています。
これら古典弾塑性モデルを一般化したものが、下負荷面弾塑性モデル(Subloading-surface model)です。本モデルでは、従来の降伏面(ローディングサーフェス)と相似形のサブローディングサーフェスを導入し、その内部を弾塑性体として扱います。したがって、応力が降伏面に達していない低荷重域でも塑性ひずみが連続的に発生・蓄積するため、微小荷重下での累積塑性、クリープ初期挙動、ラチェッティングなど、古典弾塑性モデルでは過小評価されがちな現象を高い精度で捉えられる点が大きな特徴です。
古典弾塑性モデルおよび下負荷面弾塑性モデルを適用する際には、実験データに基づく材料パラメータの推定が極めて重要です。本特集では、下負荷面モデルの利用方法(DLLファイル)に加え、古典弾塑性モデルおよび下負荷面弾塑性モデルによるパラメータ推定用のアプリケーションもご紹介しております。



下負荷面弾塑性モデルに関する弊社論文


弾塑性力学における下負荷面モデルの材料定数の推定 PDFダウンロード
スプリングバック予測における下負荷面弾塑性モデルと古典混合硬化モデルの比較 PDFダウンロード



金属向け下負荷面弾塑性モデル


  1. 1 下負荷面モデルとは?
  2. 下負荷面モデルは、古典弾塑性モデルが持つ制限を克服する先進的な構造解析用の材料モデルです。古典モデルでは、応力が降伏面に達するまで塑性変形は生じないと仮定します。このモデルでは、現在の応力状態を常に通過する「下負荷面」を導入し、どの応力状態でも塑性変形を可能にします。これにより、サイクル荷重や小さな応力変化での材料の弾塑性挙動をより精密かつ現実的に記述できます。

  3. 2 任意の応力レベルでの弾塑性挙動
  4. 材料は応力レベルが低い場合でも塑性変形を示す可能性があり、下負荷面モデルは任意の応力レベルでの弾塑性挙動を再現できます。これはサイクル荷重を含む解析に重要です。さらに、弾性から塑性への滑らかな遷移を提供し、古典弾塑性モデルで生じる降伏点付近における急激な応力変化を排除します。

  5. 3 COMSOL Multiphysics®でのご使用について
  6. 現バージョンの下負荷面弾塑性材料モデルは、金属の大回転・微小ひずみ解析に対応しています。COMSOL Multiphysics®で解析を行うには、DLLファイルとしてインポートしてご使用いただく形となります。なお、ご利用にはCOMSOL Multiphysics®本体及び構造力学モジュールが必要です。

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下負荷面弾塑性モデルの材料定数を推定するアプリケーション


実験データを基に自動的に下負荷面モデルの弾塑性材料定数の推定アプリケーションを準備しております。
  1. 1 下負荷面モデルの材料定数の推定
  2. 下負荷面モデルの一連の材料定数(降伏応力、等方硬化、移動硬化、弾性コアの移動、正規降伏比Rの発展則)を自動的に推定できます。

  3. 2 材料特性の正確な再現
  4. 弾塑性解析では、材料が弾性領域から塑性領域へ移行する際の応力-ひずみ関係を正確に把握する必要があります。材料定数を正確に推定することで、実験データに基づいた適切な数式モデルを構築し、材料の挙動を忠実に再現できます。

  5. 3 非線形挙動の把握
  6. 弾塑性解析では、降伏後の塑性変形を正しく考慮する必要があります。材料定数の推定を通じて、非線形挙動を精度よくモデル化することで、より現実的な解析が可能になります。

  7. 4 解析精度の向上
  8. 推定された弾塑性の材料定数は、COMSOL Multiphysics®をはじめとする固体力学の解析ソフトウェアにおいて使用可能です。これにより、解析結果の精度が向上し、設計や評価の信頼性が高まります。

※微小変形理論に対応しています。
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※このアプリケーションは単体での販売は行っておりません。
金属向け下負荷面弾塑性モデル(DLLファイル)とセットでのみのご提供となります。


古典弾塑性モデルの材料定数の推定アプリケーション


弾塑性材料定数の選定に向け、古典弾塑性モデル(Voce・Armstrong-Frederick混合則)の推定アプリケーションを準備しております。
  1. 1 材料特性の正確な再現
  2. 弾塑性解析では、材料が弾性領域から塑性領域へ移行する際の応力-ひずみ関係を正確に把握する必要があります。材料定数を正確に推定することで、実験データに基づいた適切な数式モデルを構築し、材料の挙動を忠実に再現できます。

  3. 2 非線形挙動の把握
  4. 弾塑性解析では、降伏後の塑性変形を正しく考慮する必要があります。材料定数の推定を通じて、非線形挙動を精度よくモデル化することで、より現実的な解析が可能になります。

  5. 3 解析精度の向上
  6. 推定された弾塑性の材料定数は、COMSOL Multiphysics®をはじめとする固体力学の解析ソフトウェアにおいて使用可能です。これにより、解析結果の精度が向上し、設計や評価の信頼性が高まります。

※微小変形理論に対応しています。
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※ご注意

  • ・ DLLファイルが対応しているCOMSOL MultiphysicsはVer. 6.3/6.4となります。
  • ・ 推定アプリケーションを動作させる際には、COMSOL Runtimeのダウンロードが必要となります(初回起動時にダウンロードされます)。
  • ・ 推定アプリケーションは単体で動作いたしますが、取扱説明書に記載されている説明用mphファイルを動作させるには、
     下負荷面モデル :構造力学モジュール
     古典弾塑性モデル:構造力学モジュール+非線形材料モジュール
     が必要になります
  • ・ DLLファイルおよび推定アプリケーションをご使用されるには、ソフトウェア使用条件書に同意いただく必要があります
  • ・ Microsoft Windows 64bit版向けのみのご提供となります。
  • ・ トライアル版は準備しておりません。

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